前回は、法人営業として働いていた私が、抑うつ状態と診断されるまでを簡単に書きました。今回は、その「限界を迎えるまで」の道のりを、もう少し丁寧に振り返ってみようと思います。
無理を重ねていた日々
最初の不調は、夕方から夜にかけての頭痛や、強い倦怠感でした。胸のあたりが重くなったり、胃がむかつくような感覚があったりすることもありましたが、「忙しい時期だから仕方ない」と自分に言い聞かせて、いつも通りのペースで働き続けていました。今振り返ると、休日も仕事のことが頭から離れず、気を抜くと不安になるので、常に何かをして忙しくしていたように思います。「休む」ことに罪悪感のようなものを感じていて、体を休めても心はまったく休めていなかった時期でした。
限界のサイン
それが変わったのは、体の不調だけでなく、心の方にも変化が出始めてからです。今まで楽しめていたことに対しても気力が湧かなくなり、朝になっても体が重くて起き上がれない日が増えていきました。仕事中に頭がぼんやりとして、内容が頭に入ってこないことも増えていきました。簡単なメールの返信すら、文章を組み立てるのに普段の何倍も時間がかかるようになり、「あれ、自分は何をするのがこんなに苦手だったっけ」と、自分の変化に戸惑うような感覚を覚えたのを今でも覚えています。人と話すこと自体は嫌いではなかったはずなのに、誰かと会う予定があるというだけで前日から気が重くなるようにもなりました。
病院を受診するまで
正直、病院に行くまでにはかなりの迷いがありました。「これくらいで病院に行くのは大げさではないか」という気持ちと、「このままだといつか何かが限界を迎える」という不安の間で揺れていました。同世代の友人や同僚の中には、もっと大変な状況でも普通に働いている人がいるように見えて、「自分が弱いだけなのでは」と考えてしまうこともありました。最終的に受診を決めたのは、家族から体調を心配されたことがきっかけでした。自分では「まだ大丈夫」だと思い込もうとしていた分、外から見た自分の様子を率直に伝えてもらえたことが、動くきっかけになったように思います。
休職を決めるまでの葛藤
診断を受けてからも、すぐに休職を決断できたわけではありませんでした。仕事を人に任せることへの申し訳なさや、周囲にどう思われるかという不安が先に立ち、しばらくは迷っていました。「休んだら迷惑をかけてしまう」「戻ってきたときに居場所がなくなるのではないか」といった考えが頭を巡り、診断が出た後もしばらくは普段どおりに働こうとしていた時期もありました。それでも最終的に休職を選んだのは、このまま無理を重ねても、自分にも周囲にもいいことはないと、少しずつ思えるようになったからです。
今振り返って思うこと
こうして振り返ってみると、もっと早く休む判断をしてもよかったのかもしれない、と思うところもあります。当時の自分は「頑張れば何とかなる」という考えを手放せずにいましたが、心や体からのサインは、思っている以上に早い段階から出ていたように感じます。もし今、当時の私と似たような状態の方がいたら、「まだ大丈夫」と思えなくなった時点で、一度立ち止まってみてほしいと伝えたいです。次回は、実際に試してよかったセルフケアについて書こうと思います。

