自立支援医療(精神通院医療)は、通院の医療費の自己負担を軽くする制度です。通常3割の窓口負担が1割になり、さらに所得に応じて月ごとの上限額が決まります。
この受給者証には期限があります。原則1年で、更新(再認定)の申請は有効期間が終わるおおむね3か月前から受け付けが始まります。そして、加入している健康保険が変わったときは、別に届け出が必要です。
※これは一人の当事者が公式の情報をもとに整理したものです。窓口や必要書類は市区町村によって異なります。実際の手続きはお住まいの市区町村にご確認ください。
「世帯」は同じ医療保険に入っている人
この制度で分かりにくいのが、世帯の考え方です。住民票の世帯ではありません。厚生労働省の資料には、通院する人と同じ健康保険などの公的医療保険に加入する人を同一の世帯として捉える、と書かれています。
自己負担の上限額は、この世帯の所得をもとに決まります。だから、加入している医療保険が変わると、世帯の範囲も変わり得ます。保険が変わったときに届け出が必要なのは、このためです。
更新は3か月前から
受給者証の有効期間は原則1年です。更新の申請は、有効期間が終わるおおむね3か月前から受け付けが始まります。
負担が軽くなる点として、2回に1回は医師の診断書を省略できる場合があります。毎回診断書を取る必要はないので、更新のたびに費用と受診の手間がかかるわけではありません。
体調が落ちている時期に期限を過ぎてしまうと、その間の窓口負担が通常の割合に戻ります。受け付けが始まったら、動ける日に早めに出しておくほうが安全です。
健康保険が変わったら届け出る
退職、転職、任意継続への加入、家族の扶養に入るなど、加入する医療保険が変わったときは、速やかに市区町村へ届け出ます。
必要な書類として案内されているのは、たとえば次のようなものです。
- マイナポータルの資格情報画面を印刷したもの
- 資格確認書の写し
- 資格情報のお知らせ
自治体によって案内が異なるので、届け出の前に窓口で確認してください。
退職の時期と更新が重なるとき
退職して保険が変わる時期と、受給者証の更新時期が近いことがあります。このとき迷うのが順番です。
考え方はシンプルで、受給者証が使えない期間を作らないことが優先だと思います。更新の受け付けが始まっているなら、保険の切り替えを待たずに先に更新を出し、保険が変わった時点で改めて変更を届け出る。手続きは2回になりますが、期限切れのリスクは避けられます。
逆に、保険が変わるのを待ってから更新しようとすると、更新が遅れて受給者証の期限が切れる可能性が出てきます。
受診の予定と合わせて考える
もうひとつ実際的な話として、手続きの前後に受診の予定が入っていることがあります。
いま持っている受給者証がまだ有効なら、その受診には問題なく使えます。有効期間内であれば、更新申請中かどうかは関係ありません。受診を済ませてから手続きに行く、という順番でも構いません。
おわりに
自立支援医療は、通院を続ける前提の制度です。だからこそ、期限と保険の変更という2つの手続きが、療養中でも定期的にやってきます。
期限は受給者証に書いてあります。更新の受け付けが始まる3か月前という目安と合わせて、カレンダーに入れておくと取りこぼしが減ります。
この記事は制度の一般的な仕組みを整理したもので、個別の判断についての助言ではありません。手続きの詳細は市区町村によって異なります。体調のことは、必ず主治医とも相談しながら進めてください。
