今回は、休養中に意識していた生活習慣のことを書いてみます。具体的な方法は人によって合う合わないがあると思いますので、一例として参考にしていただければと思います。
睡眠
一般的には、7~8時間の睡眠を確保し、寝る1時間前はスマホを見ないようにすることがすすめられています。私自身も、寝る前のスマホの使い方や起床時間のバラツキについて、いろいろ試行錯誤しました。
特に効果を感じたのは、「眠れない時は無理に寝ようとしない」というやり方です。布団に入ってもなかなか寝付けない時期が長く続いていたのですが、眠れないまま布団の中でじっとしていると、かえって「眠れない自分」への焦りが強くなって、ますます目が冴えてしまう感覚がありました。そこで、しばらく経っても眠れない時は、一度布団やソファから出て、眠くなるまで別の場所で過ごすようにしていました。無理に「寝なければ」と力を入れるほど眠れなくなる、というのは自分の実感としてもかなり当てはまっていて、力を抜いて「眠れる時に眠る」くらいの気持ちでいる方が、結果的にはよく眠れていたように思います。後から知ったのですが、これは「刺激制御法」と呼ばれる不眠への対処法の考え方に近いようで、「布団の中で眠れない状態が続くと、脳が布団を眠れない場所だと学習してしまう」という理屈があるようです。自分の感覚だけでなく、こうした裏付けがあると知ってから、より安心して続けられるようになりました。
運動
適度な運動は、セロトニンなどの分泌を促し、気分の安定に役立つとされています。1日の歩数が一定以上(目安として5000歩前後)になると、精神疾患の予防にもつながるという研究もあります。
私の場合は、症状が少し落ち着いてきたタイミングで、24時間いつでも通える小規模なジムに入会しました。軽いランニングや腹筋などを中心に、全部で45分ほど、週3~4回のペースで通っていました。時間を長くしすぎたりメニューを詰め込みすぎたりすると、運動そのものが「やらなければいけないこと」になって嫌になってしまうので、あえて短めに、続けられる範囲にとどめていたのがポイントだったと思います。結果として、半年ほどで体重が6キロほど減りました。
ここで一つ、自分の経験として強く伝えたいのは、「運動を始めるタイミング」です。症状がまだ重い時期に無理に体を動かそうとすると、かえって症状が悪くなる原因になり得ると感じています。実際、うつ病の急性期(日常生活もままならないほどつらい時期)に運動を強いるのは望ましくないとされており、回復の兆しが少し見え始めてから、短時間・低強度から始めるのが良いとされています。私自身、まだしんどさが強かった時期に「動かなきゃ」と焦って始めようとして、逆に自分を追い詰めてしまった経験があります。体調がすぐれない時期は無理なものは避け、症状が少し落ち着いてから、短い散歩などできる範囲から始めるのが無難だと思います。
食事
青魚やナッツ、野菜を中心とした食事がすすめられており、特に青魚に含まれるオメガ3脂肪酸は気分の安定に役立つとされています。体調が悪い時は食欲自体が湧かないこともありますので、無理に多く食べようとせず、食べられる範囲で少しでもバランスを意識する、くらいの気持ちで取り組んでいました。
その中で私が特に意識していたのは、「内容よりもまず3食を必ず食べる」ということでした。食欲がない日でも、少量でもいいので朝・昼・晩の3回は何かしら口にするようにしていました。凝った食事を用意する気力がない時期も多かったので、栄養バランスを完璧にしようとするよりも、まずは「欠食しない」というシンプルなルールを自分に課す方が、続けやすかったように思います。
おわりに
ここで書いた内容は、医学的な治療を代替するものではなく、あくまで日常の一工夫として参考にしていただければと思います。特に運動については、始めるタイミングを間違えると逆効果になる可能性もあるため、体調や症状に不安がある場合は、自己判断で無理をせず、医師に相談していただくことをおすすめします。

